南アルプス市のNPO法人「チーム南アルプス」(金丸忠仁理事長)は、市内の遊休農地や荒廃農地の解消を目指して酒米作りに取り組んでいる。昨年の収穫分は北杜市の酒造業者が買い取り、日本酒にして販売した。金丸理事長は「今後も生産規模を広げて遊休農地を減らしながら、地元米で造る日本酒を盛り立てたい」と話している。
同法人は二〇〇八年五月に設立し、二十-六十代の男女十五人が中心に活動。農業経験がなかったメンバーも多く、協力して同市藤田などの農地二・二ヘクタールを整備。酒米「玉栄」やもち米を作り、昨年度は約六千八百キロを収穫した。
酒米を買い取った北杜市の谷桜酒造が、純米酒「北の杜」「甲斐の花」に醸造して三月から販売している。
同法人は今年、酒米の生産規模を二・五ヘクタールに拡大する予定で、メンバーたちは「市内の遊休農地をすべて解消するのが目標」と意気込んでいる。
(写真)酒米の栽培に向けて田んぼを整備する金丸忠仁理事長=南アルプス市藤田
【山梨日日新聞社 5月14日掲載】